誰が本当の『悪人』なのか。

『悪人』観てきました。この秋観たい映画の2つ目。
movies in fall 2010.
深津絵里の受賞ニュースがどうしても先に立ってしまい、先入観持たずに観るのが難しいなぁ、、と思って望んだけども、確かに納得の演技、というか、表情が凄い!不安と好奇心と混乱と愛情と、いろんな感情を語らずに表現するあの表情がとっても印象的な映画です。
でも、脇も凄い。いわゆるチャラ男役の岡田将生も、現代っ子満島ひかりも、若者に特化した「ワルさ」を秘めていて、がっちりハマってます。樹木希林柄本明の存在感もこの映画に欠かせないものになってます。「背中で語る」をビシビシ感じさせられました。主演の妻夫木聡は肉体労働者の役なんですが、アイドル的な眼の輝きを消すために、実際に工事現場で働くなどして過酷さを身に染みさせて、くぐもった眼の光を身につけたというエピソードも。
ストーリーに号泣するわけでもなく、勿論笑える訳でもないのですが、うーんと考えさせられます。誰が本当の『悪人』なのか。単純じゃないように見せて実は単純・・・てのはありがちですが、その一歩先の複雑さを感じます。「誰が一番悪いと思う?」を世代別に聞くと、きっと結果が違ってくるんじゃないかなぁ、、と思います。


しかしこの9月10月は毎週毎週何か観たくなる新作が公開されますね。忘れないうちにメモっておこう。