『たった一度の人生を記録しなさい』を読んで。ライフログを考える。

ここ1ヶ月で、evernoteに関する自分の認識が大きく変わって、すごく便利に使えるようになってきました。今までは単に「どこからでも参照できるメモ帳。クラウド万歳。」くらいにしか思ってなくて、(いや、それでも十分便利だったのだけど、)今はより日常に即した使い方が出来るようになってきたわけです。そしてそれはきっとこの本のおかげによるところが非常に大きいです。
『たった一度の人生を記録しなさい』 書いた人:五藤隆介さん([twitter:@goryugo]さん)
僕がこの本を知ったきっかけは、筆者の[twitter:@goryugo]さんとはまた別の[twitter:@ozpa]さんのblogがきっかけでした。

  • たまーにしか使っていなかったEvernoteだけど、「これルール決めて運用したら、きっともっと便利に使えるよなぁ・・・」となんとなく思いついて、
  • で、webでEvernoteの便利な使い方とかノートの分け方とか、参考になることないかなぁ・・・と探してたときにお二人のblogにたどり着いて、
  • で、ふむふむこれは参考になると購読を始めた直後に偶然ちょうどお二人ともに執筆されるタイミングがあって、
  • で、ちょっと試しに読んでみたらこれがかなりハマってとっても参考になった!

というのがこの1ヶ月以内に起こったので、これはもう一気に自分の中でEvernote便利熱が上がってきたわけです。なので、自分にとって大事だと思うところをまとめておくことにします。

ライフログの捉え方。特別なことじゃないことも、特別なことになる振り返りツール。

まず初めに書いておきたいのは、僕は今のところ、何でもかんでも残そうとは思ってません。筆者の[twitter:@goryugo]さんはありとあらゆることをライフログとして記録しておられますが、僕はまだそこまでには至らず。でもこの本を読んで、ふとしたときにPCから、iPhoneから、ちょこちょこEvenoteを開いて日記をつけるようになりました。そのときに思ったことを次々と記録するようになったんです。
ライフログ=人生のログ、ってことですが、そこまで大げさなものではないです。冒頭のこの言葉が響きました。

”人生の記録を残すということは、人生のもっとたくさんの出来事を「特別なこと」だと考えることです。”
”友達との思い出は、その友達から聞き出すことができるかもしれませんが、そのとき自分が何を感じてどんな感動を覚えたのかということは、呼び戻すことが出来ません。”
”記録するという行為が、ダラダラすることをやめる「トリガー」になるのです。”

そうなんですよね、最終的にはこういうことなんだ!と冒頭から思いました。
ライフログって何のために書くのかっていうと、別に特別な用途じゃないんです。日々もそんなに特別なことばかり起きません。けど、結局人生はそのそのぱっと見平凡な日々の積み重ねで、そのとき自分が感じたことってただ過ぎて行くと失われていくんですよね。だからこそ、そのときのささいな感情や出来事を記録しておいて、それを後から見返す自分データベースとか、自分Googleとして使う、ってことなんですよね。自分が書いたんだから見返したら当然気付きだらけだし、成長してないなぁ・・と思ったら反省せざるを得ない。自分が自分に向けて書いたんだから判断基準も確かだしね。そういう振り返りツールとして考えるとよいかなと。


あと、後半の方に書かれていたんですが、ライフログを書こうと意識すると、アンテナの感度が上がるんです。blogも同じです。例えばblog書いていると日々の過ごし方が「あ、あれネタになるかも」なんて視点が生まれます。他の人にとっては別にまったくどうでもいいことなんだけど、自分のアンテナになんとなく引っかかって、写真を撮って、ちょこちょこっと書いて、公開する。これがライフログ的なblogです。blogだと公開ってプロセスがあるんで、「ちょっとなぁ・・・」とハードルが上がるんですが、自分メモなら公開もしないし安心して好きなことが書けるし、アンテナ感度もよくなるし、良いことづくめ!要は気楽に始めたらいいんですね。


書くことで整理される。

”いいことは忘れない。そして嫌なことは忘れる。”

要は、嫌な気分の状態というのは、何故嫌な気分なのか自分でも原因がはっきりつかめてなくて、モヤモヤして、だから余計に嫌な気持ちになっていく。それを書き出すと、整理できて、意外なほどにスッキリ忘れられる、という話でした。これ、すごく共感しました。
嫌なこと、って訳じゃないので全く同じシチュエーションじゃないんですけど、前にGRDigital4を買うか買うまいかの話を書いたときにも思ったんです。あのときは新発売のデジカメを買おうか買うまいか自分でもずっとモヤモヤ悩んでて、あ〜このままだと惰性で買ってしまいそうだ〜・・・ってところを、要る理由・要らない理由を書き出して整理することで買わないと決めたのでした。やっぱりモヤモヤは書き出すと整理されます。これは間違いない。

”タグを付けていくことで、自分自身がはっきりとは気がついていなかった自分の趣味嗜好や考え方の傾向みたいなものを知ることができ、自分の頭の中を客観的に把握することができるのです。”

これ、発見でした。確かにEvernoteはそのタグが何個付けられてるのか表示されますから、知らず知らずのうちにいつも付けてるタグが出てきたら、その分野で自分の知識がたまったり、興味が強いってことになりますね。


いつでも見返せる。いつでも記録できる。デジタルの強さ。

普段、自分を振り返ることってあんまりないですよね。あるとしたら何か失敗したときとか、似たような体験を噛み締めてるとき。ただ、記憶に頼ってるとそれは結構あいまいで、僕みたいに記憶力がアレだと、都合のいいことしかもはや思い出せません。笑 なのでデジタルツールに頼るんですよね。そうするといつでも見れる・思い出せる・忘れないわけです。もちろん、折に触れて見返すってことをしないとダメなんですが。
本書でも触れられているように、アナログの手帳でもいいんです。僕も使ってます。でも、いつでも見れるようにしないと振り返れない訳で、振り返るのに「手帳手帳・・・」と探してるうちにどうでもよくなっちゃいます。いつでも手元にあるiPhoneで、いつでも振り返れるし、いつでも新たに記録できる。これがミソなんですよね。Evernote、ホントにたいしたツールです。

見返すことの意味を本文中では二つ書いてあったかと思います。

  • 記録すること自体を継続するため
  • 再体験するため

実家で昔のアルバムめくってると意外と楽しいですよね。アレと同じ。普段はまったく思い出せない昔のことも、記録として眺めてると「あぁ、こんなことあったなぁ」って思うこともしばしば。アルバムだとイベントごとでしかなかなか残ってませんが、ライフログなら日々のことを残して行きますもんね。当時のことを振り返って、もう一度鮮明に思い出して反省したり、それで成長感じたり、楽しんだりしながらだからこそ、続けられる。なので、定期的に見返すのが大事、ってことですね。



photo



自分の中でライフログEvernoteに残すというのがホントにしっくりきました。このblogも「ライフログ」と題打ってますけど、本当のライフログの母艦は僕の中ではEvernoteにあって、そのうちの公開出来る部分をblogに取り出しているイメージです。

そうだ。ほぼ私信シリーズとしてEvernoteの紹介もそのうち書きます。まだスマフォを持ってないけど、スマフォを持とうとしてる僕の周りの人たちに向けて。最近はいつもスマフォの便利な点を挙げるときにEvernoteの話もしますから、いい加減まとめておきたいなと。今度からは「blog見て」の一言で済んで楽だし。笑