上海から少し離れ、水郷地帯の暮らしを感じに周荘へ。

最近記憶力がどんどん衰えてきているような気がする一方で、昔から「脳の記憶する力は衰えない、衰えるのはそれがどの引き出しに入っているのかを関連づけられる力だ」と聞いたような気がして。そうかだから脳トレとか地味な反復運動が必要なのか、とか。iPhoneアプリにそれっぽいのが無いか本当にちょっと探してみたいこの頃です。
という訳で、弱り切った引き出し力を振り絞って、地名とか思い出せるうちに、あと実家に帰ってきてやる事無いし時間があるので、上海のログをもう少し残しておこうかと。といっても今回は上海から一時間半くらいかけて向かった水郷地帯、周荘です。

上海からはタクシーで高速道路を使っておよそ1時間半。大きな門をくぐるとそこは周荘。地球の歩き方によると上海近郊の水郷地帯では一番メジャーなところらしいのですが。観光客はあんまり居なかったかなぁ。
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メインストリートから一歩中に入ると(通行料が取られますが)路地と水路の秘密の道が現れます。現地の人たちの暮らしがはっきり見て取れますが、日本国内の観光とはひと味違う。一歩奥に踏み込んで、現地の人からは少しジロリと見られるこの感じ。現地の人たちは何をするでもなくただ日陰に座ってじっと休憩していて、ヨソモノとは一線を画するオーラが漂います。なので、「お邪魔します」と一言心の中で挨拶しながら、そっとファインダー覗いてみてたのですが、そのうちにこれがいわゆる「村」っていう集合なんだろなとはっきり感じました。
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レストランはどこも結構閑古鳥状態。これで生計を立てていくのはちと辛いと思うのですが、そもそも営業しているのかどうかが謎なくらい店員さんもいませんでした。
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60歳近い方々からは懐かしい、という言葉をいただいた風景。ハエ取りのクルクル回る仕掛けとかあって、ローカル色豊かな風景が並びます。
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せっかくなので、どんぶらこどんぶらこと、舟にも揺られてみました。ちなみに船頭さんのお婆ちゃんは、英語や日本語はほぼ喋れませんが、唯一日本人を呼ぶときに「アリガトー」と呼びかけます。「ねぇちょっと!」と同じような感覚で使ってるのがすぐに伝わったので、僕らはそれに呼応するのですが、「オマケニウタウタイマス」と言って次々と唄う舟歌はどこか日本テイストも感じられました。
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ひょっとすると日本人と接触した世代なのかなぁ、と思ったりすると、彼らの中の対日感情はどうなのかなぁ、と興味もそそられるのですが、コミュニケーションの手段も持たず、オマケだったはずなのに最後にしっかり「チップチョウダイ」とせがまれたので、異文化コミュニケーションの代わりに1元だけ渡しておきました。中国もチップってあったんだっけ・・・?


入り組んだ水路は人々の生活に密着しており、おばさんが川で洗濯・・はさながら童話のワンシーンです。正直少し水は汚いので、ここで洗ってもキレイにはならなそうなのですが・・・洗剤とか使う様子もないので、エコと言えばエコ。その割に水が汚れているのは、やっぱり近代化の影響なのかな?
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しかし上海は暑い。いやここは上海ではなかったけど、周荘も蒸し暑くて大変でした。荷台の少女も思わずこの表情です。。上海市内と違ってクーラーの効いたお店なんてものは無いので、涼み休憩も出来ませんでしたが、だから逆にみんな水の上に作った木陰コミュニティでざっくり打ち解け合うようなスタイルになったのか。この人々の過ごし方も、海外2回目の自分にはまた軽くカルチャーショックなのでした。
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やっぱり自分で見てみるって大事なことですね。日本での暮らしっぷりは快適で楽チンなのですが、子供の頃の暑い夏を思い出し、ちと省みないといけないのかもしれないなぁと思ったりしました。
今回はこの辺で、次は上海の交通について書いてみようかな、と。